辛い事があったからこそ10の幸せが20にも30にも
私は一人っ子です。
女の子の一人っ子は大切に大切に育てられた感がありますが、既に雨のち晴人生なんてそんなものもで書いているように半ばネグレクト的な母親でした。
そのためか、なんでもひとりで頑張ってしまう癖がつきました。
ハッキリ言って私の母親は料理が下手です。
しかし、私は居酒屋を経営し料理の仕事に携わっています。
母親が料理が下手なら、子供は二通りになりますね。
母親と同じで料理が下手か、母親が下手だからこそ美味しいものが食べたくて上手になるか。
私の料理が美味しいかはさておき、ずっと家族で食卓を囲む事に憧れていましたから、それなりのものは作れます。
料理だけではありません。
母親は父親がいなかった事で学校でいじめられたので行かなかったと言っています。
学校からの手紙などは読めないからと返事は書くように言われました。
低学年の頃は難しい漢字が読めないと言うと「何のために学校へ行ってるんや」と怒られたものです。
国語辞典を手に入れた私は事なきを得るのです。
高校を卒業したことも「女のくせに高校まで行かせてやった」と言われます。
知らない事がある度に「高校まで行ったのに」と言われました。
母親にあれやってこれやってと言ったことはありません。
遠足の用意も運動会の準備も全部自分でしました。
一人っ子で甘えん坊で何もできない箱入り娘だと思われがちです。
仕事に関しても自分のノルマは自分で達成させる癖もつきました。
無いのなら、作る。
できないと言う言葉は私には言えない言葉でした。
どんなにしんどくても頼る勇気がないのです。
子供の頃、風邪をひいて熱を出した時でさえパチンコに行った母親。
それからは、疲労をためないようにしっかり寝ることを覚えました。
父親が亡くなった時でさえ、動かない母親に代わり葬儀社の手配から後の手続きを全部私がしました。
一人っ子で甘えん坊になれるのはお嬢様だけではないでしょうか。
実際の一人っ子は頼る兄弟がいないので親の面倒も担わないといけないのです。
まして、女で収入が少なくても。
「箱入り娘」とレッテルを貼られるのが嫌です。
何も知らない人によく言われたからです。
だからこそ、なんでもひとりでやる癖がついたのかもしれません。
今は子供3人を育て、信頼できるパートナーもいます。
大変な事をひとりでやろうとすると怒られます。
ひとりでやる癖がついていた分、少しでも手伝ってくれると凄く嬉しくなります。
苦労した分幸せになれるのは小さな幸せを大きく受け止めら
れるから。
幸せばかりのひとが10の幸せを貰って喜ぶ以上に苦労した人は10が20にも30にも感じられるからだと思います。
日々子供達に感謝!パートナーに感謝!そして、居酒屋のお客様に感謝!です。